日東電工株式会社は、大阪に本社がある1918年に設立した会社です。電気絶縁材料の国産化を約100年前に始めています。現在も各種テープは日東電工の主力製品となっています。梱包用のテープからスマホなどの中の機械を止める両面テープなどがあります。

液晶パネルには必ず変更フィルムというものが使われています。日東電工はこの変更フィルムで高いシェアを持っています。液晶は、光をコントロールし一方方向に出すという性質があります。そのため、位相差フィルムがないとどこから見ても綺麗に見ることができません。また、タッチパネルに必要な透明導電性フィルムという指から発せらる微細な電気を通すフィルムや、回路基板、半導体製造用の工程材料なども高いシェアを誇っています。

日東電工のフィルムは、他にも医療や車などにも使われています。

日東電工では近年、ライフサイエンスの分野では、拡散医薬という新しい薬を合成する材料の開発が注目されています。様々な区薬品メーカー、バイオベンチャーから注文を受け、薬を製造するところまで手掛けています。他にも、海水を真水に変える逆浸透膜の装置も作っています。

2016年度の売上高は、7,677億円、営業利益は926億円当期利益は637億円となっています。海外での売り上げが7割を超えている日東電工株式会社は、昨今の円高基調により、前年比を上回る実績にはなっていませんが、主力となるオプトロニクスについては、予算を上回る結果を出しています。2018年は、創立100周年を迎えNitto-New Centuryをスローガンに掲げています。

2018年度は、事業ポートフォリオ変革により高付加価値製品で事業を拡大し、新事業の創出やM&Aを行うことを目標にしています。更に、生産性の改革や2,100億円の設備投資、1,900億円の戦略投資を行う予定です。M&Aには、1,200億円投資すると言われています。

変化の激しいオプトロニクスでは、既存事業の枠組みに囚われないビジネスモデルの変革や生産性改革、収益性の更なる改革が必要だと考えています。

スマートフォンビジネスでは、オーレットになると偏光、板が2枚が1枚になるなど日東電工の変更フィルムやテープの需要が増えるとの見込です。従来のスマートフォンに比べて日東電工の製品が使われる範囲が20%ほど増えると考え、生産準備を進めています。日東電工は、付加価値の高いハイエンドな大型パネルにも主眼を置いて収益力にこだわった戦略で業績が上がっていくことが期待されます。

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