省エネルギーに取り組む企業は多くなりましたが、ここでは飲料メーカー大手のサントリーの省エネルギー対策についてご紹介します。

サントリー(サントリーホールディングス株式会社)は大阪市堂島に本社を置く企業で、創業は1899年、すでに100年以上もの歴史を持っている企業です。
創業当時は「鳥井商店」というぶどう酒の製造メーカーだったんですが、みなさんご存じでしょうか。

ウイスキーの製造販売を経て、ビール、ジュース、お茶、コーヒーなどさまざまなヒット商品がありますので、私たちにもなじみがありますよね。

みなさんもサントリーの自動販売機を見たことがあると思いますが、この自動販売機はサントリーがかなり力を入れて製造したもので、省エネ機能、環境対策、リユースなどに優れていることが分かります。

サントリーの自動販売機の省エネルギー対策とは

サントリーではいち早く省エネルギー対策に取り組んでおり、日頃私たちが街で見かける自動販売機にはかなり優れた機能が搭載されていることが分かります。

消費電力量を抑えた自動販売機の導入

1995年に「ピークカット機能」を導入したことが話題となりました。

このピークカット機能とは、特に電力消費が多くなる夏季に13時~16時、またその時間帯以外でも最大11時間の冷却停止を行うことで電力使用をできる限り平準化させるというものです。

また2007年からは「ヒートポンプ式自動販売機」の導入が始まっています。このヒートポンプ式自動販売機とは、飲料を冷却する際に発生する熱を回収し、飲料を加熱するために再利用するというものです。

今までの自動販売機であれば、冷たい飲料と温かい飲料は別々に行われていて、熱効率がとても悪いものでした。
しかしヒートポンプ方式に変わってからは、自動販売機内で熱を有効利用できるようになったので、省エネ効果が非常に高いことが知られています。

現在のサントリーの自動販売機はさらに進化し、「LED照明」搭載機が導入されているのをはじめ、真空断熱材の技術を活用したものが導入されています。
また昨年からは「超省エネ自動販売機」が全国で設置されるようになりました。
「超省エネ自動販売機」とは消費電力量が国内最小の自動販売機としてとても注目されているものです。

サントリー自動販売機の環境対策

サントリーの自動販売機は消費電力のカットだけでなく、環境対策も同時に推進しています。

例えば「フロン対策」。

エアコンなどの冷媒機はフロンガスが使用されていて、温暖化などを引き起こす原因になると知られています。
そのためサントリーではオゾン層を破壊する特定フロンは使用せず、また新しく導入する自動販売機については環境への影響が大きい代替フロンも使用していません。

また古い自販機のリユースへの取り組みも積極的です。

回収した古い自動販売機については、自動販売機の部品として活用できるように、リユース部品の開発、リユース部品の管理システムなどの開発が進められています。

さらに「自動販売機廃棄処理システム」を構築し、最終処分に至るまでを厳密に管理、また使用されるフロンに関しても適正に破壊処理されています。

自動販売機業界の省エネの取り組み

自動販売機をよく見てみると、夜間でも電気のついていないものが増えているのに気がつきませんか?
24時間消灯すると、自動販売機1台当たり約20%消費電力を削減できることが知られています。

自動販売機業界においては24時間消灯だけではなく、さまざまな省エネの取り組みを行っています。

そもそも業界が省エネに取り組みだしたのは1991年から。
1997年に京都で開かれた国際会議にて、温室効果ガスの排出削減に向けた世界的な取り組みを採択されていますが(京都議定書)、その前から業界は省エネに取り組んでいるのです。

自動販売機業界では2005年までの15年間において、自動販売機1台当たりの消費電力量をなんと約50%削減させることに成功させています。

さらにそこから2012年までに約37%削減することを業界全体の目標として掲げているのです。

そのため「24時間消灯」だけではなく、「ヒートポンプ機能」「部分冷却・加温システム」「照明の自動点灯・消灯」「真空断熱材の採用」「ピークカット機能の普及促進」の自動販売機の製造に取り組んでいるのです。

災害に強い自動販売機も

自然災害によって、停電が起きることがあります。電気は我々にとって欠かせないものですから、停電が起きてしまうとたちまち生活機能が止まってしまいます。

サントリーではこのような状況を打開するために「緊急時飲料提供自動販売機」を開発しています。

「緊急時飲料提供自動販売機」とは、自然災害などの緊急時に無料で飲料を提供できたり、停電のときでも飲料を取り出せることができる自動販売機です。

すでに各地に導入されていて、2011年3月の東日本大震災においても活用されています。